佐久市でコーヒー栽培は可能?好きなコーヒーを自分で育てたくて調べてみた

リード

こんにちは、ぽまらのです。

日常カテゴリで、コーヒー栽培について書きます。

コーヒーが好きで、いつもは豆を買って淹れています。飲むだけでなく、自分で育ててみたいと思うこともあって、「長野県佐久市なら実現できるのか」を調べてみました。

あくまでネットの情報と近隣の事例を当たった調査メモです。費用・規模・売上のイメージ、豆販売以外の収益の考え方まで、自分用に整理した内容をそのまま載せます。


結論(先に)

調べた限り、佐久市でのコーヒー栽培は次のイメージです。

  1. 露地栽培は現実的ではない — ハウス(ビニールハウス)と温度管理が前提
  2. 近隣の上田市・東御市ではすでに「信州産コーヒー」が動いている — 佐久も技術的課題は似ている
  3. 豆を売るだけでは厳しい — 国内は収量が少なく、体験・加工・直販などの組み合わせが現実的
  4. 収穫まで3〜5年、場合によってはもっと長い — 初期は売上よりコスト

「不可能」ではないが、「趣味の範囲」と「事業として回す」の差は大きい、というのがぼんやりした結論です。


佐久市の気候と、コーヒーが求める環境

コーヒー(アラビカ種)は、おおむね 20〜30℃ くらいの環境向きと言われます。本来は赤道付近の「コーヒーベルト」で育つ作物です。

気象庁の佐久の平年値(1991〜2020年)を見ると、佐久はこんな感じです。

項目佐久(平年値)
年平均気温10.9℃
1月の平均最低気温-7.2℃
8月の平均最高気温30.1℃
年降水量964mm
年日照時間2,147時間

冬はかなり冷えます。年間平均も10℃台なので、外の畑に植えて越冬は難しそうです。日照は多いので、ハウス内を管理できれば「光」は強みになりそう、という読み方もできます。


近くでやっている人たち(参考)

佐久から行きやすいエリアで、すでに取り組みがあります。

信州上田トモエファーム(上田市・東御市)

製造業の巴工業が約6年前から栽培。2025年に商品化、収穫体験やふるさと納税の返礼品にもなった、という報道があります(NBS長野放送)。
規模はコーヒーの木 約470本、ハウス2拠点、温度管理しながらアラビカ種を育てている、とのこと。

ハウス栽培の仕組み(上田の事例)

須坂の地域サイト「すざくる」の見学記事では、ICTでハウス内外の温度を計測し、ファン・エアコン・天窓などで調整する例や、地中熱を使ったヒートポンプで光熱費を抑える例が紹介されています(長野にコーヒー農園!?)。

佐久でやるなら、「ハウス+環境制御+冬の保温」 が共通の土台になりそうです。


1本からどれくらい取れるか(国内の目安)

海外の大規模農園と比べると、国内は1本あたりの収量が少ないと言われます。

目安生豆の量(1本・年)
沖縄などの報告100g前後
試算記事でよく使う値200g前後
うまくいった場合400g前後
うまくいかない場合100g未満

記事では 200g/本・年 でざっくり計算することが多いようです。

  • 30本 → 生豆 約6kg/年
  • 100本 → 生豆 約20kg/年
  • 470本(トモエファーム規模)→ 生豆 約94kg/年(全部が毎年この量とは限らない)

焙煎すると15〜20%ほど減るので、100本あっても焙煎豆は年15kg前後。1杯12gとして、1,000杯強/年くらいのイメージです。

「ロースターを1日回す量」にも満たない、という比較を見かけました。量で勝負する作物ではなさそう、と理解しました。


規模別:かかる費用の目安

※すべて概算です。積雪・耐風・設備仕様で大きく変わります。実際は複数社に見積もりが必要、という前提で読んでください。

A. 試験・趣味(10〜30本)

項目目安
ハウス小規模 80〜150万円(既存ハウス活用なら下がる)
苗木・鉢など1本 約6,000円前後
温度管理数万〜20万円
初期合計40〜90万円
年間ランニング5〜15万円(電気・肥料など)

自分用に「本当に育つか試す」くらいの規模。豆を売って儲ける、というより検証と学習向きだと思います。

B. 小規模・副業(50〜100本)

項目目安
ハウス100〜150㎡で 250〜450万円+整地・電気
環境制御50〜150万円
苗木100本30〜60万円
精製(天日中心)数十万円〜
小型焙煎機13〜80万円
初期合計500〜1,200万円
年間ランニング50〜150万円

冬の暖房電気代が効いてきそうです。

C. 事業(200〜500本クラス)

トモエファームのような規模になると、ハウス複数・精製・焙煎・人件まで含めて数千万円規模と考えた方がよさそうです。6年かけて商品化、という話もあり、短期回収は期待しにくい印象です。


規模別:売上のイメージ(豆だけの場合)

国内の直売価格の参考として、沖縄コーヒー協会の生豆は 100g 4,000〜4,500円(会員・非会員)という例があります。ここでは 4万円/kg で単純計算します。

本数生豆/年豆売上のみ(全部売れた場合)
30本6kg約24万円
100本20kg約80万円
470本94kg約376万円

希少な国産として 8万円/kg で売れたと仮定すると、100本で 約160万円/年。それでも、B規模の初期投資500万〜と年間コストを考えると、豆だけでは黒字化は簡単ではない、というのが調査上の感触です。

※樹齢が若い年はもっと少ない。3〜5年(場合により6年)は実収穫前、という点も忘れがちでした。


豆以外で売上を作る案

国内の成功例を読むと、6次産業化(栽培+加工+販売+体験)の形が多いです。豆以外の柱をメモします。

1. 収穫・農園体験

近隣のトモエファームでは、チェリー収穫+ファームツアー+試飲がふるさと納税の返礼品になっています(東御市 PR)。
JALふるさと納税の例では 4名・2万円(1人5,000円)・約2.5時間、という記載がありました。

佐久市と連携すれば、「佐久産コーヒー収穫体験」 という返礼品も将来的にはあり得そうです(自治体との相談が前提)。

2. 焙煎・抽出体験

関東の YACHI★FORNIA-FARM では、手焙煎30〜40分コースや、収穫から試飲まで90〜120分のコースがあります。ハウス併設カフェで 500円/杯 前後のメニューも。

3. 副産物(木まるごと)

  • カスカラティー(乾燥させた果皮)
  • コーヒーリーフティー(葉)
  • チェリーティー(果実)

豆以外も商品にする「木1本まるごと」型は、宮出珈琲園 などでも語られています。収量が少ない分、使える部分を増やす発想だと思います。

4. 苗木・オーナー制度

「自分の木を持つ」年間オーナー制度や、苗木販売・栽培サポート(やまこうファームの JAPAN COFFEE PROJECT など)。栽培そのものをコンテンツにするやり方です。

5. ブランド・直販・オンライン

「信州・佐久産」「国産」「希少」というストーリーで、ギフト・サブスク・イベント限定販売。量より単価とファンのモデル。

ざっくり上乗せの例(100本規模を想像)

収入源仮の計算年間
豆直販20kg × 4万円80万円
収穫体験年40回 × 4名 × 5,000円80万円
カフェ・焙煎1日20杯 × 500円 × 120日120万円

全部うまくいった理想値で 280万円/年 くらい。初期投資・人件・光熱・樹齢を考えると、「豆+体験+場」 のセットで初めて絵が見えてくる、という理解です。


自分なら(まだやるとは決めていない)

調査を読んで、もし佐久で一歩踏み出すなら、こんな段階が現実的かな、と思いました。

段階内容
Phase 130本前後・小ハウスで「育つか」検証。ブログに記録
Phase 2収穫体験・手焙煎・少量直販(100本規模を視野)
Phase 3ふるさと納税・観光連携(軽井沢・佐久圏)・副産物商品

いきなり470本は現実的ではなさそうです。まず上田の農園見学と、佐久でのハウス見積もりが次のToDo、というところまで来ています。


うんちく:国産コーヒーは「量」より「ストーリー」

調べていて印象に残ったのは、国内は収量で世界と競争しない、という話です。寒冷地ハウス栽培は、むしろものづくり・地域・希少性・体験のストーリーが商品になる、という側面が強い。

トモエファームの報道では、気候変動を見据えた取り組みや、製造業の技術を農業に活かす、という文脈もありました。佐久でやるなら、「コーヒーが好きだから」だけでなく、なぜ佐久なのかを言語化しないと、豆1袋売るだけでは伝わりにくいのかもしれません。


まとめ

コーヒーが好きで、佐久市で栽培できるか調べたメモでした。

  • 露地は無理に近い。ハウス+温度管理が前提
  • 費用は40万〜(試験)から、本気なら500万〜、事業なら数千万〜
  • 1本200g/年と仮定すると、豆だけでは規模対効果が厳しい
  • 体験・焙煎・副産物・直販・自治体連携 など、組み合わせが現実的

まだ栽培は始めていません。次は見学と見積もり、かもしれません。進展があれば、また日常カテゴリで追記したいと思います。


免責

この記事の数値は、公開されている記事・サイト・報道をもとにした概算です。実際の費用・収量・法規制・補助金は、市役所・JA・専門業者・税理士などに必ず確認してください。農業経営や食品販売の許認可が必要になる場合があります。


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